ぎんなん難儀

ぎんなん(@icho_poke)さんがいろんなルールで頭を絞るブログ

【S14.ダブル1900到達】ガラサンビートダウン

ガラール!(これ要る?) ぎんなんです。
前期はガラルサンダーがとても魅力的に思えたので、彼を軸とした構築に取り組みました。

 

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??「レヒレどうするんですか?」
ぼく「がんばります」

 

 

目標はリバティノート*1掲載ラインの30位圏内でした。
このあとあと1勝ラインまでは行ったんですが、残念ながらそこで負けて集中が切れました。
とはいえほぼ0から1ヵ月でなかなかの完成度にできたと自負しているので、「死んだルール」ではありますがせっかくなので記事に残します。

 

 

構築経緯

ガラルサンダー、その強さ

現環境において、ガラルサンダーf:id:ginnnanpoke:20210214200639g:plainがとても強いと思いました。
・環境の中心のポリゴン2(+ブリザポス)へ刺さるA125の格闘タイプ
・飛行タイプを併せ持つ「格闘に強い格闘」
・環境の格闘代表のウーラオスより速いS100
・環境のほぼ全てに高打点を取れる闘+飛の技範囲
・特性「負けん気」による妨害行動の制限

こう書くとめっちゃ強そう。

 

採用数こそガオガエンが1位ですが、彼は血液みたいなもんで、実際のところ構築の心臓となることが多いのはS操作である「トリックルーム」を握るポリゴン2だと考えています。
このポリゴン2を速やかに崩していけるポケモンを軸とした並びが、現環境においてイージーウィンを量産できる鉱脈であると考えました。
この軸として白羽の矢が立ったのがガラルサンダーf:id:ginnnanpoke:20210214200639g:plainです。
環境に多いウーラオスとの大きな違いは、下記の2点です。
・威嚇を投げられても格闘打点が下がらない
ダイマックス適正が高い
ポリゴン2を倒すだけで息切れせず、そのまま取り巻きまで崩していける性能がダイマックスガラルサンダーからは感じられました。

 

取り巻きの選定

ここまでの熱弁でガラルサンダーの魅力はきっと伝わったと思います。
今度はガラルサンダーの課題を挙げていきます。
①レジエレキを筆頭に電気タイプに弱い
②こちらだけ弱点を突かれるためダイジェットミラーに弱い
これらを解決しつつ、サンダーの強みを生かせる取り巻きを考えました。

 

①対電気タイプf:id:ginnnanpoke:20210214200900p:plain
飛行タイプなので当たり前ではあるのですが、電気タイプがキツいです。
しかしGサンダーはとにかく盤面に立ち続けることで相手の立ち回りを制限できるので、可能な限り初手から選出したいです。
となれば隣は避雷針が適任でしょう。
せっかくサンダーがダイナックルやダイジェットのバフをかけてくれるので、隣も相手をバンバン殴り倒して欲しいです。
そのため、ライチュウトゲデマルのようなデバフ系の避雷針の採用を見送りました。
火力のある避雷針となると、ドサイドンかガラガラ、アローラガラガラの3択になります。
猫騙し+トリックルームの構えに対して、アローラガラガラだけが猫騙しを無効化しダイナックル+αで阻止できる点を評価して、アローラガラガラを選択しました。
ポリ2+フシギバナの初手に対してダイナックル+フレアドライブをポリ2方向に集中すれば、眠り粉以外ならサイチェン含めて1匹倒せそうなことも理由の1つです。

更に、レジエレキの行動を強く制限するため地面タイプも採用することにしました。
ランドロスガブリアスを試しそこそこ強かったのですが、後述の問題から迷走しました。

また、対電気タイプの延長線上としてエレキネットも見逃せません。
ガラルサンダーが非常に受けづらいポケモンであることから、エレキネット+αで早期処理を狙われることは容易に想像がつきます。
どう見ても避雷針のアローラガラガラがPTにいることで、範囲技であるエレキネットを押される機会は更に増えると考えられます。
そこで、このエレキネットを逆に利用できる白いハーブをガラルサンダーに持たせることにしました。

 

②相手のダイジェット対策f:id:ginnnanpoke:20210214201036g:plainf:id:ginnnanpoke:20210214201206p:plain

ガラルサンダーは「格闘に強い格闘」であると同時に「飛行に弱い飛行」でもあります。
このポケモンの採用を検討したとき、ネックとなることの多い弱点だと思います。
簡単なダイジェット対策は主に2つです。
ⅰ)こちらが更に上から行動する
ⅱ)トリックルームを展開する

前者の権化であるところのレジエレキをまず採用しました。
単純に飛行の弱点を突けますし、超高速のエレキネットでマウントを取らせません。
ただ、レジエレキでは誤魔化せないダイジェッターが環境に3匹存在します。
霊獣ランドロスと原種サンダー、化身ボルトロスです。
電気飛行組は後述のツンデツンデで戦うとしても、霊獣ランドロスは本来ガラルサンダーの役割対象であるはずの威嚇枠です。
これを処理するためにレジエレキに嫌な音を搭載しました。
A+1ダイジェットでB-2ダイマックスH振りランドロスが概ね処理できます。

後者として、最初はポリゴン2を採用していました。
しかし、ガラルサンダーの作る速い対戦スピードにやや噛み合っておらず、またせっかくガラルサンダーが抑制したガオガエンが、トリルを貼るとルンルンで出てくるのが不満でした。
そこでボディプレスを搭載したツンデツンデを採用したところ、かなり快適なゲームになったのでこれで進めることにしました。
ダイジェットに1/4の耐性を持つため初手で見てからツンデに引くだけの余裕があるのも良い感触でした。

ここまでで概ね構築としてはそれっぽくなりました。
f:id:ginnnanpoke:20210214201036g:plainf:id:ginnnanpoke:20210214200639g:plainf:id:ginnnanpoke:20210214200900p:plainf:id:ginnnanpoke:20210214201206p:plain+地面+補完枠】

 

対応範囲を広げつつシナジーのある補完枠の採用f:id:ginnnanpoke:20210214201608p:plainf:id:ginnnanpoke:20210214201552p:plain

残りの枠に欲しい要素を素直に書きだしていきます。
・ツンデがトリルを貼る際のサポートをしたい
・襷ウーラオスに2回触るのが難しそう
・味方が地震を打ちやすくしたい
・レヒレの処理を期待できる駒がほしい
かなり欲張りですね。

可能な限り全部満たしそうな駒を考えた結果、強運トゲキッスを思いつきました。
味方の地震を邪魔せず、エレキネット+マジシャやダイジェット+地震で襷ウーラオスを簡単に処理できます。
終盤にレヒレが盤面に残っても、急所マジシャで瞑想を貫通してゴリ押す目があります。
カンムリ環境で数を減らした大きな理由であるレジエレキや原種サンダーに対して、既にガラルサンダーのための取り巻きで概ね回答できていたので抵抗なくパーティに入りました。

 

最後に前述の地面枠ですが、無難な霊獣ランドロス、ウーラオスヒードランに強いガブリアスを試しました。
しかしPT全体が冷凍パンチメタグロスにボコボコにされることから、本来鋼の処理を担うべきこの枠で対策が取れないか検討しました。
いろいろと頭を絞ったところ、イカサマを所持したワルビアルを採用して完成としました。


個体紹介

ガラルサンダー@白いハーブ

特 性:負けん気
性 格:陽気
努力値:A252 D4 S252
実数値:165-177-110-*-111-167
技構成:インファ ブレバ ブレイズキック 見切り

 

調整意図
・最速
・Aぶっぱ
(A+1ダイジェットでH191-B111ランドロスを93.6%で1発)

 

今回の主役。構築単位で介護した甲斐あって、概ね机上論通り活躍してくれました。
前期に結果を残したポリゴン2+ブリザポスやポリゴン2+コータスフシギバナ、サポートを威嚇猫程度に留めてポリゴン2の耐久に頼ってトリルを貼る構築に、圧倒的な強さを見せてくれました。
指トリル展開を阻止することはできませんが、多くが展開速度が遅いこと、後述のツンデツンデの処理にもたつくことからそれほど苦労しませんでした。

技構成は一致技2つに見切り(カッコいいため)までは確定で良いと思います。
HPに多く配分したチョッキランドロスでも、多くは191(16n-1で最大)であることから、これを倒せるAぶっぱと威力140ダイジェットのブレバが望ましいです。
このAを確保することで、ダイマしたランドロスに威嚇を入れながらダイジェット2回or嫌な音+ダイジェットで倒すルートができます。
環境のテッカグヤの殆どがメテオビームでアローラガラガラをワンパンできるため、余った技枠は有効打になるブレイズキックにしました。
相手のメタグロスの保険をわざと踏んで、直後ワルビアルイカサマで仕留めるのも重要な処理ルートの1つです。

他の候補としては地団駄、ダブルウイング、挑発、コーチングなどでしょうか。
地団駄は対セキタンザンやD上昇を意識した場合に入りそうです。
ダブルウイングは珠を持たないと襷ウーラオスを貫通できず外れます。
挑発やコーチングは気合の襷なら選択肢だと感じました。

持ち物の白いハーブはエレキネットや嘘泣き、糸を吐くに刺さり、目論見通り相手の処理プランを崩すことができて非常に有効でした。
ダイマレイスポス軸の構築に対して、ダイホロウ・アタックでAが上がり白いハーブでBSダウンを拒否できるので1匹で構築コンセプトごと否定でき無敗でした。

ちなみに白いハーブと負けん気の仕様ですが、ステータス変化の判定→負けん気の判定→白いハーブの判定の順に行われます。
例えば嘘泣きDダウン→負けん気Aアップ→Dダウン解除の順になるので、ちゃんと負けん気が発動します。

 

アローラガラガラ@太い骨

特 性:避雷針
性 格:慎重
努力値:H252 A52 B4 D52 S148
実数値:167-107-131-*-117-84
技構成:フレドラ ポルターガイスト 骨ブーメラン 見切り

 

調整意図
・控えめフシギバナのダイアース耐え
・S+1で最速テッカグヤ抜き
・残りA

 

ガラルサンダーの補佐を務める避雷針役です。
猫騙し無効でポリ2からの打点がほぼなく、ブリザポスやコータスに強めな炎タイプと相手の低速ポケモンにそこそこ行けそうな要素を兼ね備えています。

 

横行していた前フシギバナ@バコウ+ポリゴン2、裏ウーラオスコータスの選出に対して、ガラルサンダーと合わせほぼ有利展開を握ることができます。
こちらは一貫してポリ2方向ダイナックル+フレドラを選択します。
①ポリ2サイチェン+バナダイアース
 →ガラガラがダイアースを耐えてダイマフシギバナと1:1交換します。
②ポリ2バックコータス+バナダイアース
 →H振り程度のコータスはダイナックル+晴れフレドラで倒せます。
③ポリ2トリル
 →ダイナックル+フレドラで飛ぶので通しません。
フシギバナ眠り粉
 →避けます。許して。
取り巻きが多少変わった程度では展開が変わらないので、美味しくレートをいただきました。

配分は上記フシギバナのダイアースを耐える慎重から入りました。
隣でダイジェットするシーンが多いと考えて、+1で最速テッカグヤを抜ける84まで上げました。
火力は殆ど回していませんが、それでも技威力も相まって十分パワーがありました。

一致技は威力を求めてフレドラとポルターガイスト、見切りは確定として、最後の枠は正直何でもいいと思います。
特定の鋼タイプに薄くならないように、サンダーが闘/炎、ワルビアルが地/闘、ガラガラが炎/地で分担しているだけです。

 

余談ですが人類はガラガラの避雷針を認知しているため、前に出さなくても1回は警戒してくれます。
あまりに褒められたものではありませんが、その心理を突いてぼったくるような強気な立ち回りを心掛けました。
ただ最終日の骨ブーメランの打率が1/4だったので二度と使いません。

 

レジエレキ@気合の襷

特 性:トランジスタ
性 格:臆病
努力値:H28 B148 C252 D4 S76
実数値:159-*-89-152-71-253
技構成:エレキボール ボルチェン エレキネット 嫌な音

 

調整意図

・控えめレジエレキ抜き
・S-1時に味方のガラルサンダー抜き
・無振りオーロンゲのソウルクラッシュ確3

いろいろ変なレジエレキですが、結構強かったです。
襷を持った理由は悪戯追い風展開を強くメタるためです。殆どがご都合構築で嫌いなので。
襷レジエレキでエレキネット(+隣でダイジェット)を押すだけで、ダイジェット持ちのいないエルフーン軸はぐちゃぐちゃにできます。
ただ、CS襷だと砂ダメ+先制技等で倒されることが多かったので、Sを削って耐久に回すことにしました。
最低限欲しいSラインは、エレキネットが入ったエルフーンを追い風時でも抜ける実数値245です。
今回はレジエレキ+ガラルサンダー@白いハーブで並んだ際に相手のエレキネットで味方のサンダーとSが逆転すると嫌な音コンボを阻害されて困るので、逆算して実数値252→準速レジエレキと同速を避けるため253を確保しました。

技構成はボルチェン、エレキネット、嫌な音までは確定として、最後はエレキボールを採用しました。
S実数値63~84のポケモン(ポリ2、ガオガエンニンフィア等)に威力120が出せて、最大威力の150が出るブリザポスに7割、コータスツンデツンデが配分次第で即死します。
実際のメインウェポンはエレキネットで、いざと言うときに超火力が欲しくなるポケモンなので使用感は良く、10万ボルトが欲しかった記憶はほぼありません。
強いて言えば守るが欲しかったです。

 

ツンデツンデ@ラムの実

特 性:ビーストブースト(B上昇)
性 格:呑気(最遅)
努力値:H252  A252 D4
実数値:168-183-254-*-122-16
技構成:ジャイロ 岩雪崩 ボディプレス トリル

 

調整意図
・B+1ボディプレスでH202-B111ガオガエンが確1
・残りHA

 

期待してた3倍くらい強くて面白かった枠。
構築段階では隣のアローラガラガラダイマックスしてもらう予定だったのですが、こっちのダイマ適性が高すぎてずっとガラガラが小さいままでした。
素のB耐久が意味不明に高く、意地霊獣ランドロスのWダメ地震をそこそこいい乱数で耐えます(?)
これにスチルロックのバフが乗っていくので相手も保険警戒で放置せざるを得ず、何故かダイマ終了後カチカチになったツンデツンデが2回目のトリルを貼る展開も散見されました。

弱点保険の実際の発動率は低かったので、モロバレルの胞子や1/4耐性なのにトラアタを連打してくるポリ2に心を壊されないラムで落ち着きました。

配分はB+1ボディプレスでガオガエンを倒すラインが、努力値を振るより性格補正を回した方が早かったのでB補正、ジャイロの火力意識で最遅Aぶっぱ残りHで特に不満はありませんでした。
と言うより使ってる側もダメ感が掴みづらく良くわかりませんでした。

技構成は正直素の岩雪崩をあまり押さず守るを入れたかったのですが、採用理由の対原種サンダー・ボルトロスに打点がなくなるとさすがに困るので3ウェポン+トリルになりました。
トリルを通せなさそうなときに1行動稼げるサイドチェンジはアリだと思います。

 

ワルビアル@突撃チョッキ

特 性:威嚇
性 格:意地
努力値:H148 A28 B12 D212 S108
実数値:189-155-102-*-117-126
技構成:地震 イカサマ インファ 雪崩

 

調整意図

・威嚇込み陽気ウーラオスインファイト耐え

・控え目フシギバナハードプラント耐え

・てるるん選手のヒートロトムのS+1

【最終19位】ダブルUBお香コントロール【S12ダブル】│リバティノート

・あまりA

 

迷走した地面枠。ちょっと数値が低いですがワルビアルで落ち着きました。

採用理由は悪ウーラオス前で行動できること、ダイマメタグロスの処理ルートをイカサマで確立できることです。
必要と感じた最低限の耐久ラインを回し、処理が面倒くさいロトムの上から動けそうなSラインを確保しています。

技構成は一致の地震イカサマまでは確定として残りは素のロトムに怯みとドロポン・オバヒの命中不安で動けないでしょ?と言うための雪崩、襷を削った悪ウーラオスをスマートに処理できるインファで埋まりました。
イカサマはグロス以外にも、後出ししてきた霊ランドに安定して半分入る点がなかなかよかったです。

ブリザポスが暴れる中で数がまた増えたメタグロスに対して、イージーな処理ルートを増やしたことで勝率が安定したので、採用は正解でした。

 

トゲキッス@ピントレンズ

特 性:強運
性 格:控え目
努力値:H180  C108 S220
実数値:183-*-115-169-135-128
技構成:マジシャ エアスラ サイチェン 守る

 

調整意図

アルカナさんが日本一決定戦で使用された配分を流用。

https://www.youtube.com/watch?v=a1rABMRegrU&t=1408s

・控え目フシギバナの珠ヘド爆11/16耐え
・ダイフェアリー急所でH振りダイマドラパ確定
・S+1で準速ウオノラゴン抜き

 

構築の補完です。
上記youtube配信で伝えたいほぼ全部が言及されているので是非視聴してください。
カンムリ環境でも相変わらず非常に強力で、瞑想レヒレに抗える「フェアリーに強めなフェアリー」である点は1つ見逃せない魅力であると感じました。

 

S14の感想など

最近は殆ど既存の構築や発想を組み合わせることで構築を組んでいたので、久しぶりに0から構想し試行錯誤するシーズンは新鮮で凄く楽しかったです。
また既存の構築に対する立ち回りを組み立てながら構築を組むのも初めての取り組みで、自分のプランの拙さに実践で気付いたり修正したりをするなかで「まだまだ自分の立ち回りは甘いし巧くなれるな」と思えた点でも有益なシーズンだったと思います。

 

残念ながら早々にWCS2021の中止が発表され、現行の禁伝1匹ルールにも正直魅力を感じられず現在一旦ランクマッチから離れています。
ただ相変わらずWCSへの気持ちは変わらないので、然るべき時までしっかり自分を充電していきます。

 

S14に特にお世話になった方

・おのさん
  構築のきっかけになった「Gサンダー+ブリザポス」の提案
  構築の進捗や愚痴等聞いていただいた

・ワイルドさん
  最遅ツンデツンデを貸していただいた(未返却)

・最終日通話に付き合ってくれたオタクたち
  毎月のように付き合ってくれてありがとうな。

*1:シングルで言う「ぽけっとふぁんくしょん!」にあたるダブルバトル総合情報発信サイトです