ぎんなん難儀

ぎんなん(@icho_poke)さんがいろんなルールで頭を絞るブログ

【雑記】インターネット大会のメタと仲間大会

ぎんなんです。

ウォーターパラダイスの進捗いかがでしょうか。
久しぶりに独自のゲーム性を持つインターネット大会が来ましたね。
仲間大会が乱立しており、盛り上がっているのを感じています。


ところで、USM以前からインターネット大会に参加されているプレイヤーなら
きっと共感してくれると思っているんですけど、


剣盾のインターネット大会で勝つの、難しくないですか?

 

前作以前よりプレイヤーのレベルが上がったとかはそこまで感じないんですけど、
相手が何考えてるのかわかりづらくなったと感じています。
理由をぼんやり考えていたら、140文字のTwitterでは足りなかったので、
チラシの裏程度のノリで書き残しておこうと思います。


ざっくり結論から言うと、
「練習の仲間大会が増えて世間のメタレベルが上がったから」だと思いました。


【メタレベルの概念】
詳しく説明するために、まずはメタレベルという言葉について共有します。
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相手が「グーを出す」と宣言したじゃんけんについて考えます。

k=0(素直)
パーを出す

k=1(相手がk=0を読むことを読む)
パーを出す読みでチョキが出される読みでグーを出す

k=2(相手がk=1を読むことを読む)
グーを出す読みでパーが出される読みでチョキを出す

k=...
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正確じゃないかもしれませんが、こんな感じです。
k=の数値が上がるほど深読みしていくってことですね。
必ずしも完全上位互換の手ではないことが重要です。


今度のインターネット大会のウォーターパラダイス
(準伝説を除く水タイプのみのシングル)に当てはめると、
こんな感じになると思います。

k=0
ギャラドス 眼鏡ロトム 弱点保険ラプラス

k=1
ソクノギャラドス リンドロトム スカーフラプラス

 

かつて仲間大会による練習の場がなかった頃は、
低レートの多くはk=0の個体群を使用していました。
こちらはk=1の個体群を用意すれば、プレイング勝負をすることなく
楽にレートを上げることができていました。
「上位を目指すならインターネット大会は最終日に潜れ」とよく言われる理由の1つは、
2日間でこのk=0とk=1の人間がある程度レートで可視化されることにもあります。*1

 

【仲間大会による大衆のメタレベルの上昇】

しかし練習の仲間大会の乱立する剣盾ではこれが大きく変化したと感じます。
上記の表記と併せれば、このように表現できます。

k=0 仲間大会に出ていない、流用個体も使う人
k=1 仲間大会に出たor情報を仕入れた人
k=2 仲間大会を踏まえてそれに勝てるように組んできた人

前作以前と比べてk=1の人口が爆増することになったため、
低レートでもk=0とk=1の人が混在するようになりました。

例えば「ヨロイビギニング」*2に私が潜った際は、
1500代でもかなりの頻度でヨプポリゴンZに遭遇しました。
これはウーラオスをメタった個体で、上述のk=1に相当します。

 

【メタレベルの引き上げと空回り】

増加したk=1の層に勝つためには、k=2へ自分のメタレベルを上げればいいのですが、
最終的にはk=2同士の勝負に勝たなければいけないので、k=2.5とかk=3まで上げる必要があります。

ここで最初のじゃんけんの例を思い出してください。
k=2の人、相手が「グーを出す」って言ってるのにチョキ出してるので、
相手が本当に素直にグーを出していたら負けていますよね。

 

竜王戦ルールにおけるザシアンの配分がイメージしやすいのではないでしょうか。

k=0 陽気AS  (環境初期)
k=1 意地HAs  (k=0を巨獣斬石化で倒す)
k=2 陽気HS剣舞(k=1の巨獣斬石化を耐える)

上記のように推移し、最終的にはk=1とk=2の個体が混在していたと記憶しています。
ここでk=2の個体に注目すると、確かにk=1の個体には勝てるのですが、
k=1では急所以外勝てていたk=0の個体に同速勝負の50%で負けてしまいます。

 

勿論これは単体での話ですが、構築単位でも同じようなことが起こりえます。
特に今回のウォーターパラダイスのようにポケモンの選択肢が狭いと、
よりこういった現象が起こりやすくなると考えられます。

 

この空回りを避ける1つの基準となる情報が、相手のレートでした。
「こんなにレート高いのにASザシアン使ってないやろ~」みたいな判別ですね。
しかし仲間大会という練習の場が設けられたことで、
相手のレートが1500でも、相手がk=0かk=1のどちらなのか判別が困難なのが、
剣盾のインターネット大会の特徴だと思います。


【まとめ】

剣盾のインターネット大会が勝ちづらい理由は、
仲間大会という練習の場によって全体のレベルの底上げが為されたためです。
まとめると当たり前みたいなこと言ってますね。


僕はいっぱい勝って気持ちよくなりたいので困るのですが、
全体のレベルが上がることはきっといいことなので、
頑張ってそのうえで勝てそうな構築を準備します。

おわり。


k=~の概念は昔どこかで見かけた記事からのパクりなのですが、
見つからなくて困っているのでコメントでURLを教えていただけると
とても嬉しいです。

 

追記:教えていただきました。ありがとうワイルドさん。
めっちゃ面白いので是非読んでください。

jp.quora.com

*1:2日間で他の人が育てたレートを吸えるので効率がいい、というのも理由です。

*2:鎧の孤島に出現するポケモンのみのシングル大会