ぎんなん難儀

ぎんなん(@icho_poke)さんがいろんなルールで頭を絞るブログ

【S1シングル最終225位】毒菱遅延積みリレー

9世代始まりましたね!
僕は年末までシングル・ダブルとも結構いい調子で頑張ってたんですけど、
最後まで勝ちきれず3桁順位で終わってしまいました。。。

とはいえ、コンセプト自体は面白いものが組めたなと思っているので、
読んでもらえると嬉しいです。

マスカーニャ始点の積みリレーです。


【コンセプト】

・創世紀の環境読みは困難なため、こちらから積みを押し付ける
・特性「天然」へ毒菱で対抗する

 

【構築経緯】

シーズン1ということもあり、普段以上に丁寧に書いています。
かなり長いので興味ない方は上の目次から飛ばしてください。

ゲームプランの構想

積みを押し付けるコンセプト自体は発売前から決めていました。
シーズン1は当たり前ですがまだ実績のある構築が存在せず、
真似をする対象がないためポケモンごとの型の特定が難しいです。

ただ試してみたところ思った以上に特にラウドボーン、ヘイラッシャの天然ポケモンが幅を利かせており、思うように勝てませんでした。
従来の天然はヌオーなど種族値が控えめだったのでゴリ押せたのですが、
今作は全員耐久値自体が高く、ご丁寧に全員欠伸を覚えています。

対抗策として、以下を考えました。
・特性「型破り」による突破
・アシストパワー/つけあがるでの突破*1
・毒菱+回復ソースを持ったポケモンで展開する
また少し潜った雑感として、この世界最強はカイリューだと察しました。
そのため、展開後にカイリューで簡単に止まらないことも前提条件とします。

「型破り」ポケモンは具体的にはオノノクスやミガルーサ、デカヌチャンが挙げられます。
しかし机上ですら突破が怪しく、また仮に天然持ちを突破しても後ろのカイリューに処理される展開が目に見えたので育成すらせず放棄しました。

「アシストパワー」はグレンアルマ、「つけあがる」はアーマーガアあたりが有力です。
前者は回復ソースの乏しさが気になりました。
後者はそもそも期待した活躍ができませんでした。
羽休めのタイミングでヘイラッシャに地割れを当てられたり、ラウドボーンのフレアソングの起点になってしまうためです。

消去法ではありますが、毒菱+回復ソースを持つ積みポケモンで考えることにしました。
天然で毒菱を回収できるドオーも環境には存在します。
積みポケモンを物理に寄せる、地面毒に露骨に強そうなポケモンを採用するなど、選出したくなくなるようなポケモン選びを意識することとしました。

ポケモンの選定

まず毒菱係として、マスカーニャを選択しました。
パッと思いつきそうなキラフロルを選択しなかった理由としては、
・環境最上位の素早さ+挑発による相手の展開阻害
・選出画面でバレにくい*2
・叩き落とすでの偵察能力*3
・甘えるでの起点作成
このあたりを評価しました。

次に回復技を持つ積みポケモンから探していきます。
上述のとおり天然ポケモンたちは欠伸で起点回避ができてしまうため、
身代わりか挑発(最悪ラム)が必要になります。
また、ターゲットの天然ポケモンが来なくても十分戦える性能をしていることも重要です。

地割れヘイラッシャ対抗枠として、下記を選びました。
・ビルド/挑発/羽休め(飛行テラス)@ゴツゴツメットのウェーニバル
・身代わり/力を吸い取る/祟り目持ちのフワライド
特にフワライドの祟り目はラウドボーンにも抜群で入り良さそうです。

ラウドボーン対抗枠として、下記を選びました。
・特性「貰い火」+身代わり@食べ残しのソウブレイズ
・上述のフワライド

ある程度天然持ちに強くなりましたが、全体的に遂行速度が遅めなことから、
キョジオーン(の塩漬け)が非常に重かったので身代わりサーフゴーを採用。
ここまで相手のマスカーニャを起点に展開できるポケモンがいなかったので、ウルガモスを採用し完成としました。

*4

 

【個体紹介】

マスカーニャ@気合の襷

実数値:167-139-110-*-91-179
努力値:H124 A68 B156 D4 S156
性格:陽気 特性:変幻自在
テラスタイプ:草(切ってない)
叩き落とす/毒菱/挑発/甘える

調整意図
・意地鉢巻ドラパルトのドラゴンアロー90%耐え
・臆病ゲンガーの凍える風+ヘドロ爆弾92%耐え
・無振りサーフゴーのゴールドラッシュ+ゴツメダメージ耐え
・無振りドラパルトを叩き落とすで高乱数1発(93.6%)
・最速ゲンガー抜き

ほぼ全ての構築に初手から投げます。
コンセプトの毒菱、相手の展開阻害のための挑発は確定です。
叩き落とすは純粋にドラパルトやサーフゴーへの打点となるだけでなく、
落とした持ち物からの型の推測などに役立ちました。
甘えるは特に鬼火の効かないセグレイブの火力を削げる貴重な技です。

特性は草技を採用しなかったため深緑ではなく変幻自在にしました。
ゲンガー対面で叩き落とすを押すことで悪単タイプになることができ、
凍える風+ヘドロ爆弾を耐えて基本的に2回動くことができます。

気合の襷を持って耐久に努力値を割くのは違和感がありますが、
毒菱が撒けないとゲームプランが崩壊しかねないので仕方ないです。
甘えるが絡んだ際にこの耐久のおかげで行動回数がより稼げたので、
間違ってはいなかったと思います。

ウェーニバル@ゴツゴツメット

実数値:191-140-136-*-95-115
努力値:H244 B188 S76
性格:腕白 特性:激流
テラスタイプ:飛行
アクアステップ/ビルドアップ/挑発/羽休め

調整意図
・S+1状態で最速ガブリアス抜き調整+1
・上からビルド2回で意地カイリューの鉢巻逆鱗が受かる程度

一見めちゃめちゃ弱そうな構成ですが、かなり活躍しました。
素早さを上昇させる技は他にニトロチャージや草分けがありますが、
これらが威力50なのに対し、アクアステップは破格の威力80を持ちます。
特性激流が発動した場合更に1.5倍の120になることで、相手の想定を崩せていたと思います。

ウルガモス/ヘイラッシャ/物理竜/サーフゴーの編成に対して積極的に選出します。
技構成はヘイラッシャを完封するために変更の余地はほぼありません。

ヘイラッシャの地割れを飛行テラスで透かしても打点がないですが、
ゴツゴツメットに触ってもらうことで羽休めが枯れる前に倒すことができます。
余談ですが飛行テラス中に羽休めをしても接地せず、地割れは当たりません。
またヘイラッシャが雪なだれを持っていることがありますが、これも接触技です。

技構成だけだと弱そうに見えますが案外使い勝手のいいポケモンです。
最悪毒菱が撒けてれば、若干受かってなくても羽休めで粘る+激流アクアステップで思ったよりゴリ押しが利いたり、
アクアステップで予め加速すれば怪しげなミミッキュカイリューに上から挑発できたりと、かなり器用な印象を受けました。

フワライド@オボンの実

実数値:233-76-105-111-85-114
努力値:H60 B252 C4 D84 S108
性格:図太い 特性:軽業
テラスタイプ:悪
祟り目/瞑想/身代わり/力を吸い取る

調整意図
・意地カイリューの鉢巻逆鱗耐え
・悪テラス時に臆病サザンドラの悪波動を身代わりが耐える程度
・軽業発動時最速スカーフFCロトム抜き

ヘイラッシャ、ラウドボーンに毒菱前提とはいえ強めな積みポケモンです。
身代わりの枠が火炎玉投げつけるだったこともありますが、
普通に弱かったのでやめました。

今作で自己再生などのHPを1/2回復する技は、PP8に弱体化されました。
しかし「力を吸い取る」は例外で、相手の攻撃力を下げながら16回も回復できます。
等倍物理は鉢巻カイリューすら起点にできます。

技はこの壊れ技と積み技の瞑想、様子見や下がり切った相手の攻撃を利用し残りやすい身代わり、1ウェポンは一貫性が高く毒菱と相性の良い祟り目としました。
挑発を持たないためヘイラッシャに眠られてしまいますが、その間も祟り目で押し込むことができます。
また、面倒くさいドラパミミッキュ(皮なし)を積まずともワンパンできるのも偉いです。
今作でエアスラッシュを習得したので、汎用性を高めるならそちらかも。
カイリューに無テラスを切られると打点がなくなってしまうので。

テラスタイプは当初水ロトムに耐性のある草で使用していましたが、
構築全体がサザンドラにもたつくこと、オーロンゲの悪戯心挑発を防げることから悪タイプに変更しました。

前述のとおり構築を物理に寄せたかったのですが、
このポケモンはドオーの地/毒を両半減し小さくなるバトンなどの隙を与えるのを嫌がられたのか、採用してもドオーが来なくて助かりました。

 

ソウブレイズ@食べ残し

実数値:181-146-134-*-121-116
努力値:H244 A4 B172 D4 S84
性格:腕白 特性:貰い火
テラスタイプ:フェアリー
無念の剣/影打ち/ビルドアップ/身代わり

調整意図
・無振りガブリアスドラゴンテールや、ラウドボーンの妖手エラバーストで身代わりが残る程度
・遅そうなサーフゴーやカイリューを抜ける程度の素早さ
・A+2無念の剣+影打ちで無振りセグレイブ確定
・A+3無念*2+影打ちでマルスカイリューに192ダメージ~

個人的に1番エースしていたポケモン
特性貰い火により特にテラスタル後に独特な耐性を持ち、
ラウドボーンの大半の2ウェポンに対して身代わりを残すことができます。
「倒されないけど倒せない」状態になるのでこれを毒菱の補助で押し切ります。

無念の剣は威力90で与えたダメージの半分を回復する壊れ技です。
ピンと来づらいかもしれませんが、ドレインパンチ(75)や吸血(80)から頭一歩抜けた技威力をしています。
このおかげで無振りでも十分な火力を出すことができます。
ビルド2回後には、無念の剣をマリルリへ打った回復量+食べ残し回復量≒同状態で受けるマリルリからの等倍じゃれつくのダメージになる、と言えば強さが伝わるでしょうか。
有利な盤面を作ってビルド→後出しされたポケモンの前でテラスタルしながらビルド、のような形で、この2積みは高い再現性で達成できます。
この動きはテラスタル環境特有の非常に強力なものだと感じたため、剣舞ではなくビルドアップを採用しました。
身代わりは対ラウドボーンで時間を稼ぐために採用しましたが、
少し遅めのSで下から身代わりを残して影打ちで突破→後続に無念の剣で回復する動きが強力で大変使い勝手がよかったです。
技構成は上述の4つで完結していると思います。半減でも物理なら無念の剣で余裕でゴリ押せてました。

サーフゴー@カムラの実

実数値:192-58-128-158-114-130
努力値:H236 B100 C36 D20 S116
性格:臆病 特性:黄金の体
テラスタイプ:格闘
ゴールドラッシュ/シャドボ/悪巧み/身代わり

調整意図
・カムラ消費時準速ドラパルト抜き
・控えめサーフゴーのシャドーボール93.6%耐え
・格闘テラス時の身代わりが無振りガブのドラテor地均しを耐える
・C+1シャドボでH振りサーフゴー確定1発程度

 

変なサーフゴーです。スカーフ以外のミラーに勝てそうで最も爆発力がありそうな型にしました。
Cを振っても確定数が全然変わらなかった*5ので、悪巧みの押しやすさを意識してガッツリ耐久に割いてみました。
自己再生の方がこの耐久値を生かせるように思えたのですが、
そもそもキョジオーン意識の採用なので身代わり型としました。

交代際に悪巧み→後攻で耐えながら身代わりを置いてカムラ発動させると、
C+2身代わり生成済S195サーフゴーが爆誕してイージーゲームが始まることがしばしばありました。
重めなサザンドラ意識でテラスタイプは格闘にしました。*6
実は採用順は最後の方だったので配分を詰め切れていない感はありましたが、開拓が進んで良い型だと思います。
コイン全然足りなくて借りさせていただいたフォロワーさんに深く感謝。

 

ウルガモス@隠密マント

実数値:183-*-117-155-125-143
努力値:H180 B252 S76
性格:臆病 特性:炎の体
テラスタイプ:フェアリー
炎の舞/蝶の舞/鬼火/朝の陽ざし

調整意図
・S+1でドラパルト抜き
・陽気ガブリアスの逆鱗+火傷逆鱗で生存する程度

普通の鬼火日差しウルガモスです。
強いて言えば隠密マントが少し珍しいでしょうか。
現環境のガブリアスは岩技の所持率が低く、フェアリーテラスを切ってドラゴンテールをケアすることで多くのガブリアスを起点とすることができます。
その際地均しを打たれると素早さ上昇を相殺されてしまいますが、隠密マントによってこれを防ぐことができます。
すっかり対キョジオーン(塩漬け回避)用アイテムとなりつつある隠密マントですが、
ウルガモスの性質上地均しや麻痺狙いの放電等を受けることが多く、
恩恵を頻繁に感じることができました。
ハラバリーのアシッドボムや、パーモットのほっぺすりすり、クエスパトラのルミナコリジョンなどは特に追加効果に依存した技なので、次ターンの技選択時に対戦相手の困惑が伝わってきてとても楽しかったです。
一応C+6炎の舞がキョジオーンに半分入るので、タイマンなら勝てなくはないです。

実際は2匹目に登場して、積みリレーの中継役として毒菱の利かないカイリュー等に鬼火をばら撒くのがメインの仕事でした。

 

【最後に】

最終2桁に残りたかったです。。。
一応ダブルも頑張っていて、年末には両ルール2桁に乗せられていただけに悔しいです。

 

来期以降は特にダブルに注力して頑張っていくつもりです。
たまーに気が向いたら対戦の様子をyoutubeで垂れ流すので、
タイミングが合えば覗きに来てもらえると嬉しいです。

【ポケモンSV】シングル:エクスレッグを供養する会 - YouTube

これは前回のエクスレッグと戯れる会。
こんな感じの緩めのノリですが、よかったら。

*1:天然ポケモンと対峙した場合ステータス上昇は反映されませんが、ランク上昇によるアシストパワーの威力増加は反映される仕様となっています。

*2:毒タイプを裏に置かれて毒菱を回収されたり、全く毒菱を踏まない選出をされたりするとゲームプランが瓦解してしまいます。

*3:例えばカイリューが落とした持ち物で、アタッカー型か補助技を絡めた変な型かをある程度判別することができます。

*4:余談ですが、他候補としては水テラバースト/フリーズドライ/身代わり/守る@食べ残しの特性「むらっけ」オニゴーリも強力だと思いました。ただ相手にして都合のいいステータス上昇を引けないと勝てないなと思ったことと、食べ残しを後述のソウブレイズに渡しておりその性能に満足していたことから採用を見送りました。

*5:特化C+2シャドボでH振りロトムが50%の乱数1発です。足りない。。。

*6:おまけで存在しないテラバーストを警戒させられる。